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ダンスの振り付けを覚えられるようになるコツとは?ダンス指導者が徹底解説

ダンスをする男性

はじめまして。

今回からダンス記事を担当させて頂く事となりました豊福孝紀(Takanoly)と申します。

20年近くダンスインストラクターを続けてきた経験を活かして、ダンスやレッスンに纏わるノウハウや体験に基づいた知識をお届けして、皆さんのダンスライフの有意義なスパイスになれたらとても幸せです。

そんな記念すべき1回目となる今回は“振付を早く覚えるコツ”をお届けします。

ダンスジャンルによって、または振付師によって、振付の特徴というものは千差万別。

一人のダンサーに長く師事している場合は、そのダンサーの振付の特徴を時間をかけて学び、そのダンサーの特徴にさえ慣れていけば自然に振付を覚えるのも早くなるものではあります。

しかし、動画を見て振りを覚える際や色々なダンサーの振付やアーティストの振付を覚える際は、そう簡単には行かない時もしばしば。

やはり振付を覚える早さを求めるいうのは我々ダンサーの永遠の課題であり宿命とも言えるかと思います。

「色んな振付を沢山覚えたい!」

「早く覚える事で早く反復練習をしたい!」

「何故自分だけ振り覚えが悪いのか…」

「神様って不公平…」

何故かやたらと振付を覚えるのが早い人って居ますよね。

そんな人達を横目に、なかなか振付を覚える事が出来なくて悔しい思いをしているアナタの手助けになれば、と願っております。

ダンスの振り付けが覚えられない原因

考える人の像

では、まずは振付が中々覚えられない原因を探ってみましょう。

それはズバリ“集中力”です。

一概に集中力と言っても、人それぞれが持つ集中力の個人差という事では無く、一つの動きに対して注ぐ短期的な集中力の事を指します。

ダンスというものは残像的な早さで次から次へと振付の情報が視覚と聴覚を通して脳内に流れ込んできます。

そのため、数秒前に見た振付の情報が次の振付の情報に上書きされ続けていき、その結果集中力が削がれ、無意味に目の前で映像だけが流れていってしまうのです。

そんな現象を回避するために1番必要な事は”動きを一つ一つ切り離す”という事です。

ダンスの振り付けを早く覚えるコツ

振り付けを早く覚えるコツを3つ紹介します。

振付をパーツ分けして名前を付ける

・フォロー・ザ・リーダーを取り入れる

・睡眠で記憶を定着させる

振付をパーツ分けして名前を付ける

ジグゾーパズルのイメージ

振付は言わば長い文章。

そこから単語を切り離す、という感じです。

“振付をパーツ分けして名前を付ける”

振付そのものを自分なりに小分けにして、そのパーツ毎に自分が分かりやすい名前(呼び名)を付けるというものが筆者的にはオススメ。

自分さえ分かれば良いメモ的なモノなので、殴り書きでも大いにヨシ。

他の人に意味が分からなくても大いにヨシです。

 

例えば、最近振付依頼がとても増えている男性K-POPアイドルグループBTSさんの”Fire”という楽曲の振付。

動画0:10〜の両肘を曲げたまま腰辺りから上下させる動きを、筆者は『両手洗顔』と名づけました(笑)

この場合、筆者的なメモの書き方だと[両手洗顔 ×6 左向きから前へ]となります。

 

正直、スタジオでのレッスン中にメモ帳やスマートフォンを片手に逐一メモを取るのは現実的ではありません。

しかし、オンラインレッスンやYouTube等の動画を見て振付を覚える際は、すぐにメモを取れる環境を用意して、連想された呼び名をその都度書いて行くと頭の中で連想されるので動作としても形としても覚えやすいです。

メモを取る際の注意点

振付を覚える際に”左右の把握“が厄介に感じる場合も多いと思いますので、その表記も忘れない事。

また、同じ動きを2回以上繰り返し踊る場合は回数も記しておけば完璧ですね。

そして、一番気を付けたいのは、殴り書きや個性的な連想がエスカレートしてしまい、後日で自分で見た際に「あれ?これなんだっけ?」という風になってしまわないように気をつける事。

ちなみに筆者はこの現象がよくあります…(笑)

あまりにもシンプルなネーミングにはしすぎず、動きと名前を極力具体的に関連付けておくと連想しやすいですね。

更に、メモの”取り方”にも注意が必要です。

スマートフォンやメモ帳を見ながら踊り、更に踊りながらメモを取るようであれば、その努力は無駄に終わってしまうかもしれません。

人は二つのタスクを同時に行うと、どちらの質も下がってしまいます。

これは逃れようの無い特徴ですので、次のように、二つのタスクを分けて行うことをお勧めします。

見る

動きの名前を考える。

曲の節目までそのメモを繰り返す。

スマートフォンやメモ帳を一度目から離す。

メモや動画を見ずに実際に動いてみる。

分からなくなった時だけメモを確認する。

動いてみる。

それからはとにかく反復練習をしましょう!

子供の頃に補助輪無しで自転車に乗る練習を何度もした記憶がある人がほとんどだと思いますが、大人になった今も自転車の練習を毎日してる人はあまり居ないですよね。

それでも自転車には無意識でも乗れるものです。

それも実は日々の生活の中での反復行動の賜物。

また脳はもちろん、筋肉にも記憶能力があると言われています。

同じ動きを繰り返して行う事で無意識下での動きの定着が可能となるのです。

子供が自転車を練習する様子

フォロー・ザ・リーダーを取り入れる

バレエダンスを踊る3人の女性

これに因んで、オススメの練習方法をもう一つご紹介。

ダンスの遊び方の一つとして「フォロー・ザ・リーダー」というものが存在します。

リーダーとなった一人の動きを基本的には1カウントズラして瞬時に覚えて真似てゆく、ダンスの伝言ゲームの様な踊り方の一つです。

筆者もレッスンに取り入れる事の多いこの手法。

前記の通り、筋肉にも記憶能力があり、頭で考えるよりも先に動いてみる事でその動きが少なからず記憶として身体に蓄積されます。

その特徴を利用し、”まずは何も考えずに動画を見ながら同時通訳の様に真似をしてみる”というのも、とても効果的です。

睡眠で記憶を定着させる

そして仕上げは意外な方法ですが『睡眠を取る』という事も効果的。

寝たら忘れてしまいそうな、イメージを持たれる方も多いと思います。

しかし、睡眠は記憶を脳に定着させる役割も担っているので、多くの振付を覚えて頭の中で「う〜ん、覚えられない…」と悶々とするよりも、迷ったらとりあえず寝るのが有効です。

こちらは効果的な振付の覚え方の”仕上げ”として、とても有効だと体感しております。

また、この脳の特徴を利用して記憶力をアップさせると、ダンスだけで無く様々な事に応用する事が出来ますね。

最後に比較的覚えやすい振り付けを紹介していきます。

簡単でかっこいい振り付けを紹介

最後に比較的覚えやすい振り付けを紹介していきます。

イカゲームダンス

大きな動きが特徴となるこのダンス。

左右繰り返しも多いので比較的覚えやすいかと思います。

Permission to dance

手話を取り入れたダンスは意味と手話の動きがマッチすると更に覚えやすくなりますね。

Lock Dance

1970年に出来たLock Danceは基礎となる動きの種類が多いので、その動きを沢山覚えてしまえば、組み合わせにより振付がかなり覚えやすくなりますね。

他にも紹介しきれないほど沢山の振付動画やダンスの動画もありますので「振付 ダンス」等でYouTubeで検索すれば課題に困る事は無いかと思います。

まとめ

今回は”振付を早く覚える方法”をお届けしました。

コロナ禍により、ダンスとの向き合い方も以前より多種多様に広がっています。

皆さんのダンスライフがより良きものになりますように、心から願っております。

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