今回は【ヒット】という身体のコントロール、またそれを用いた強いアクセントの表現方法について、ご紹介していきます。
ヒットとは?
ヒットとはズバリ、身体を強く”当てる”動きです。
身体の様々な部分を強く当てることによって、インパクトのある表現が可能となります。
ヒットという呼び名は、広い意味合いで使われる事が多く、
ダンスジャンルの一つ、POPPINGのテクニックのPOPを打つ(筋肉を弾く)ことをヒットと呼ぶ事もあります。
また、ジャンルを問わず、関節の可動域を最大限に使い、強く当てていく動きとして、捉えられることもあります。
ヒットを身につけることで、強いビートや、アクセントの強いメロディに対してアプローチしていく事ができます。
また、音の質感と、動きのアクセントがぴったり合うと、見ている人に非常に強いインパクトを与える事が出来ます!
私自身、長年ダンスに携わっておりますが、一発のヒットで会場が大いに沸いているパフォーマンスを何度も目にしてきました!
ヒットは一回のムーヴで、観客を魅了することができる動きなんですよ!!!
これはもう、マスターするしかないですね!
ではここから、様々なダンスジャンルで共通して用いられ、身体の部位の中でも比較的大きなパーツ、かつ基本のトレーニングであるアイソレーションの感覚から派生させやすい、“胸のヒット”の練習方法を、コントロール、イメージの持ち方を踏まえてご紹介していきます!
胸のヒット(強く当てる) の練習方法
ヒットの練習方法①
まずはじめに、胸の前後の動きを確認していきましょう!
ストリートダンスの基本トレーニングである、アイソレーションで行われる動きです。
アイソレーションがよくわからないという方はこちらの記事で詳しく解説していますのでご覧ください!
胸を大きく前に押し出す動きが、胸のヒットのベースとなります。
慣れていらっしゃらない方は、まずはこの前後の動きをしっかり身につけていきましょう!
大切なポイントは、
目一杯、胸を押し出す事。
“これ以上、前に出せないよ!”
“ここが限界だよ!”
というポジションを確認してください。
※前に押し出したポジションがヒットを当てるポジションになります!
ヒットの練習方法②
次に、強くヒットする(当てる)イメージについて、みていきましょう!
キーワードは“強さは速さに比例する”です。
「時速10キロで走っている車が、壁にぶつかった様子」と「時速100キロで走っている車が、壁にぶつかった様子」を思い浮かべて下さい。
いかがですか?
どちらが強い衝撃が生まれましたか?
もちろん後者ですよね!
速ければ速い程、ぶつかった時の衝撃は大きくなります。
この現象を、胸で行っていくイメージです!
車=胸
壁=目一杯、胸を押し出したポジション
となります。
要は、
胸を速いスピードで、押し出したポジションまで動かす
↓
胸が強く当たる=ヒットさせる事ができる
ということですね!
ヒットの練習方法③
では、先程のイメージをもとに、
胸をヒットさせる動きにチャレンジしていきましょう。
胸を軽く引き下げたところから、自分の中での最速のスピードで、胸を前に押し出します!
ポイントは『最速のスピード』です!!!
上半身をリラックスさせた状態から、一気に力を込め、素早く胸を動かして下さい!
それではやってみましょう!
せーのっ!
“ドンっ!!!”
どうでしょうか?
最初は、なかなか強くヒットできないかもしれませんが、当てる感覚を掴める様に繰り返し練習してみて下さい。
大きな声を短く「ワッ!」と出すように、
またパンチングマシーンに向かって、渾身の一撃を繰り出すようなイメージで、一発の動きに全パワーを集中し、気合いを入れてヒットです!!
回数を重ねることで、ヒットのインパクトを徐々に強くしていけますので、焦らずじっくりトライしてくださいね!
※瞬間的に、身体に強い衝撃を発生させる動きですので、くれぐれも怪我にはご注意ください。
まとめ
今回は胸のヒットをご紹介いたしました。
是非、繰り返し練習して頂き、エッジの効いた、キレのあるダンス表現を身につけていきましょう!
また、首や肩、腰なども同様に、関節の可動域をつかってヒットする事がが可能ですので、胸のヒットをマスターされたら、様々な部分でもチャレンジしてみて下さいね!